REPORT
レポート
リスクマネジメント研修キャンプ



夏を迎え、水辺の活動やサマーキャンプが始まります!
7月はじめの土日は、スタッフ全員+学生スタッフで
【リスクマネジメント研修キャンプ】
を実施しました。
このレポートで伝えたいこと
- こんなこと、やっています!
- プロフェッショナルが関わります
- 体験から人を育てる、というメソットがあります

1. こんなことやっています!
【2日間の内容(やったこと)】
7/2(土)
たいようアウトドアー 古川氏を講師に、
水辺のリスクマネジメントについて。
AM:座学
・事故事例の検証
・水辺のリスク
・危険生物 など
POINT
・溺れる時は、声出せずにもがいて沈んでいく事実
・「溺れる」地形リスク、流れリスクなど
・どう防いで、どう助けるのか?!
「予防」:装備、事前のセフティートーク、スタッフ体制とポジションなど
「救出」:絶対に泳いで助けに行かない(しがみ付かれて二次災害)
PM:深江海岸にて
・レスキュー時のロープワーク
・浮いて待つ の体験
・ライフジャケット、不備があるとどうなるか体験
・スローロープレスキュー
・SUPによるレスキュー
・泳いで助けに行ったらこうなる(溺れさせられる体験)
・複合的に事故が発生したら?
POINT
実際にやってみてわかること多数
→じゃあ、実際にどうしておく必要があるか
・ライフジャケットは絶対必要
・近くにいることの重要性
・ロープはそんなにうまく投げられない
・しがみつかれたらライフジャケットあってもこちらが溺れる
・浮力があるものの検証
夜間:今宿野外活動センターにて
・リスクマネジメントの考え方
・FREE CAMP内での事故事例、ヒヤリハットの共有
・安全マニュアルの理解
7/3(日)
活動におけるリスクの洗い出し、
予防と対策について。
AM:各チーム担当分野をリサーチ
PM:まとめてプレゼン
分野内容
・意識不明、心停止→死に至るのを防ぐ
・熱中症、低体温症
・打撲、骨折
・止血
・中毒、アレルギー
・やけど
・危険生物
・リスクマネジメントの仕組み&ルール
POINT
自らリサーチする、まとめてプレゼンすることで、
あれ?これは?という疑問や不安を持つこと、
実際の現場で起こったらどうする?
というところまで落とし込むこと
を目指しました。
なんとなく、わかっていても、
説明して伝えるとなると、もう一歩理解を深める必要があったり、
教科書的にはこうなんだけど、実際はもっと複合的に起こるよね…ということも多々。
かなりリアルに、現場で起こりうることと、
その予防、起こった時の対応を確認しました。

2.プロフェッショナルが関わります
たいようアウトドアーの全面協力
今回、水辺のリスクマネジメントに関しては、
リバーガイドであり、海のSUPツアーも多く手がけるたいようアウトドアーの古川氏に全面協力をいただきました。
知ってること、聞いたことあることも、
プロフェッショナルガイドの視点や経験から
レクチャーいただくことで、かなり理解は深まったと思います。
たいようアウトドアーHP
https://sun-outdoor.jp
ちなみに、たいようアウトドアー古川氏と
FREE CAMP代表 野田れおは、
プロフェッショナルアウトドアガイド協会
に所属しています。
https://poga-japan.org
国際自然大学校の全国ネットワーク
東京に本部があり、関東、関西、沖縄、そして福岡で活動する
国際自然大学校の福岡校でもあります。
安全管理における情報やリスクマネジメントの講習など
全国規模のネットワークがあります。
最新の情報をアップデートしつつ、事業運営をしています。
3.体験から人を育てる、というメソット
サマーキャンプでも、日帰りのアースレンジャーでも、僕らの活動は、「体験を通して人を育てる」というスタイルです。
キャンプやアウトドアアクティビティ、
そとあそび自体が目的ではなく、
それらは、人が育つ。ための手段です。
どうやったら、体験から人が育っていくのか?!
活動内容や関わり方を考える上での「よりどころ」となる理論があります。
まずは、リスクについて。
なぜ、リスクのあることをやるのか?!
■リスクマネジメントという考え方
・リスクは必ず存在する。
ゼロリスク=何もしないこと。
家でゲームやってる時よりも、川遊びしているときの方がリスクは高い。
・リスクがあるから学びがある
リスクがあるから自ら考えて回避しようとするし、どうやったら安全で楽しくできるか考える。
失敗したらどうしようーと、ワクワクするし、それを乗り越えた時に達成感を感じる。
すべてのリスクを排除するのではなく、
存在するリスクをどうコントロール下に置くか、
体験できるリスクにマネジメントするか。が重要。

■SPECモデル
体験的に「何か」を教える。
より効果的に理解を促すための方法です。
今回のリスクマネジメント研修キャンプも、
2日目の内容はこのモデルに従ってレクチャーすることを課題をしました。
Student centered(生徒中心)
Problem based(課題中心)
Experiential(経験的)
Collaborative(協同的)
その対となるのは…
Teacher centered(指導者中心)
Content based(内容中心)
Theoretical(机上の)
Individual(個人)

まとめ
水辺の活動、サマーキャンプに向けての準備報告でした。
リスクマネジメントの準備や講習は、やってもやっても十分ということはないです。常にリスクと共にあることを自認しつつ、その時々の最適な行動していければと思います。
最後に…
途中触れたように、活動に「リスク」はあります。
そのリスクを許容するに値するか、
「リスク」と「期待できる成果」を天秤にかけて、判断いただけたらと思います。
ちなみに…
じわじわと、3年目のコロナも拡がりを見せているようです。
コロナについても同じで、
リスクとそのリスクを負って得られる効果、
を天秤にかけつつ、
うまくFREE CAMPの活動を使ってもらえたら幸いです。