REPORT レポート リスクマネジメント研修キャンプ 2022.07.09 夏を迎え、水辺の活動やサマーキャンプが始まります! 7月はじめの土日は、スタッフ全員+学生スタッフで 【リスクマネジメント研修キャンプ】 を実施しました。 このレポートで伝えたいこと こんなこと、やっています! プロフェッショナルが関わります 体験から人を育てる、というメソットがあります 1. こんなことやっています! 【2日間の内容(やったこと)】 7/2(土) たいようアウトドアー 古川氏を講師に、 水辺のリスクマネジメントについて。 AM:座学 ・事故事例の検証 ・水辺のリスク ・危険生物 など PM:深江海岸にて ・レスキュー時のロープワーク ・浮いて待つ の体験 ・ライフジャケット、不備があるとどうなるか体験 ・スローロープレスキュー ・SUPによるレスキュー ・泳いで助けに行ったらこうなる(溺れさせられる体験) ・複合的に事故が発生したら? 夜間:今宿野外活動センターにて ・リスクマネジメントの考え方 ・FREE CAMP内での事故事例、ヒヤリハットの共有 ・安全マニュアルの理解 POINT ・溺れる時は、声出せずにもがいて沈んでいく事実 ・「溺れる」地形リスク、流れリスクなど ・どう防いで、どう助けるのか?! 「予防」:装備、事前のセフティートーク、スタッフ体制とポジションなど 「救出」:絶対に泳いで助けに行かない(しがみ付かれて二次災害) POINT 実際にやってみてわかること多数 →じゃあ、実際にどうしておく必要があるか ・ライフジャケットは絶対必要 ・近くにいることの重要性 ・ロープはそんなにうまく投げられない ・しがみつかれたらライフジャケットあってもこちらが溺れる ・浮力があるものの検証 7/3(日) 活動におけるリスクの洗い出し、 予防と対策について。 AM:各チーム担当分野をリサーチ PM:まとめてプレゼン 分野内容 ・意識不明、心停止→死に至るのを防ぐ ・熱中症、低体温症 ・打撲、骨折 ・止血 ・中毒、アレルギー ・やけど ・危険生物 ・リスクマネジメントの仕組み&ルール POINT 自らリサーチする、まとめてプレゼンすることで、 あれ?これは?という疑問や不安を持つこと、 実際の現場で起こったらどうする? というところまで落とし込むこと を目指しました。 なんとなく、わかっていても、 説明して伝えるとなると、もう一歩理解を深める必要があったり、 教科書的にはこうなんだけど、実際はもっと複合的に起こるよね…ということも多々。 かなりリアルに、現場で起こりうることと、 その予防、起こった時の対応を確認しました。 2.プロフェッショナルが関わります たいようアウトドアーの全面協力 今回、水辺のリスクマネジメントに関しては、 リバーガイドであり、海のSUPツアーも多く手がけるたいようアウトドアーの古川氏に全面協力をいただきました。 知ってること、聞いたことあることも、 プロフェッショナルガイドの視点や経験から レクチャーいただくことで、かなり理解は深まったと思います。 たいようアウトドアーHP https://sun-outdoor.jp ちなみに、たいようアウトドアー古川氏と FREE CAMP代表 野田れおは、 プロフェッショナルアウトドアガイド協会 に所属しています。 https://poga-japan.org 国際自然大学校の全国ネットワーク 東京に本部があり、関東、関西、沖縄、そして福岡で活動する国際自然大学校の福岡校でもあります。 安全管理における情報やリスクマネジメントの講習など 全国規模のネットワークがあります。 最新の情報をアップデートしつつ、事業運営をしています。 この分野のプロとして FREE CAMPの有給スタッフであるれお、キャプテン、ゆぐは子どもたちのアウトドア体験におけるプロです。 この仕事12年目の僕(野田れお)にとっては、 実際に現場に立つメンバーで、一つ一つ確認していけることはとても重要。 今回の研修キャンプの全体コーディネートは、 スタッフとしては5年目、社員としては1年目のキャプテン。 こちらもスタッフとしては5年目、社員としては2年目のゆぐももちろん参加しています。ゆぐの担当は、3.体験から人を育てる、というメソットの部分。 3.体験から人を育てる、というメソット サマーキャンプでも、日帰りのアースレンジャーでも、僕らの活動は、「体験を通して人を育てる」というスタイルです。 キャンプやアウトドアアクティビティ、 そとあそび自体が目的ではなく、 それらは、人が育つ。ための手段です。 どうやったら、体験から人が育っていくのか?! 活動内容や関わり方を考える上での「よりどころ」となる理論があります。 まずは、リスクについて。 なぜ、リスクのあることをやるのか?! ■リスクマネジメントという考え方 ・リスクは必ず存在する。 ゼロリスク=何もしないこと。 家でゲームやってる時よりも、川遊びしているときの方がリスクは高い。 ・リスクがあるから学びがある リスクがあるから自ら考えて回避しようとするし、どうやったら安全で楽しくできるか考える。 失敗したらどうしようーと、ワクワクするし、それを乗り越えた時に達成感を感じる。 すべてのリスクを排除するのではなく、 存在するリスクをどうコントロール下に置くか、 体験できるリスクにマネジメントするか。が重要。 ■体験から学ぶ(体験学習法) ■SPECモデル 体験的に「何か」を教える。 より効果的に理解を促すための方法です。 今回のリスクマネジメント研修キャンプも、 2日目の内容はこのモデルに従ってレクチャーすることを課題をしました。 Student centered(生徒中心) Problem based(課題中心) Experiential(経験的) Collaborative(協同的) その対となるのは… Teacher centered(指導者中心) Content based(内容中心) Theoretical(机上の) Individual(個人) MFAの応急手当て理論 応急手当ての理論は、 メディックファーストエイド(MFA)をメインにしています。 https://www.mfa-japan.com/index.shtml まとめ 水辺の活動、サマーキャンプに向けての準備報告でした。 リスクマネジメントの準備や講習は、やってもやっても十分ということはないです。常にリスクと共にあることを自認しつつ、その時々の最適な行動していければと思います。 最後に… 途中触れたように、活動に「リスク」はあります。 そのリスクを許容するに値するか、 「リスク」と「期待できる成果」を天秤にかけて、判断いただけたらと思います。 ちなみに… じわじわと、3年目のコロナも拡がりを見せているようです。 コロナについても同じで、 リスクとそのリスクを負って得られる効果、 を天秤にかけつつ、 うまくFREE CAMPの活動を使ってもらえたら幸いです。